トレーニングの原理・原則

研修担当者
おはよう!
毎日暑い日が続くね!
世間では体調を崩している人が多いみたいだけど二人は大丈夫かい?

研修生A
はい!

研修生B
はい!

研修担当者
よし!
じゃあ、今日は『トレーニングの原理・原則』について研修を進めていくぞ!
『トレーニングの原理・原則』について理解を深めていくということは運動を行うときは勿論のこと、運動プログラムを立案する上でも、とても役立ってくるんだ。僕達インストラクターが一人一人のクライアントにあった運動プログラムを提供するためには常にこの『トレーニングの原理・原則』を念頭に入れて作成しなければならないんだ。
原理・原則を無視しては個々にあった運動プログラムなんて絶対に提供することなんかできないよ。
そういう意味では良いインストラクターになるかどうかというのは、『今日これからやる研修内容をいかに理解できるかどうかに掛かっている』といっても過言じゃないぞ。
だから今日は、いや!今日も気合を入れて勉強していこう!いいね!

研修生A
はい!

研修生B
はい!

研修担当者
と、その前に、トレーニングの原理・原則について勉強する前にどうしても話しをしておかなければならないことがある。
それは『ルーの法則』についてだ。B子ちゃんは『ルーの法則』って聞いたことがあるかい?

研修生B
はい、え~っと、確か、筋肉は適度に使うと発達するけど、逆に使わなかったり、使いすぎたりしてしまうと萎縮してしまうという法則ですよね?

研修担当者
さすがだねB子ちゃん。
よく勉強しているね。
大正解だ。

研修生A
・・・・・・・。

研修担当者
B子ちゃんのいうとおり、『ルーの法則』というのは『筋肉は適度に使うと発達する』『筋肉は使わないと萎縮する』『筋肉は使いすぎると萎縮する』という法則だ。
もう少しだけ詳しく話しをすると、『ルーの法則』というはドイツの生物学者ルーが提唱したもので、『ヒトの器官・機能は、適度に使えば発達し、使わなければ退化・萎縮する』という法則のことだ。
この法則は『ルーの三大法則』『ルーの三原則』と呼ばれることもあるからね。
トレーニングの原理・原則というのは『ルーの法則』に肉づけしたものと位置付けてくれればいいぞ。

研修担当者
トレーニングとは一般に体力を高めるために行われる練習、訓練のことをいうんだ。
しかし、どの体力要素を鍛えていくのかによってもそのトレーニング方法は異なってくるぞ。
でもね、これから話しをする『トレーニングの原理・原則』というのは基本的には全ての体力要素を鍛える場合についても当てはまるんだ。
では、まず、トレーニングの原理からいくぞ!
トレーニングの原理には①過負荷の原理 ②可逆性の原理 ③特異性の原理があるぞ。
またトレーニングの原理は『トレーニングの三大原理』とも呼ばれることもある。
①過負荷の原理はトレーニングにおいて何かしらの運動効果を望むのであれば、我々が普段、日常生活で体験しているよりも重たい運動負荷でトレーニングを行わないと体力は向上しないという原理だ。
そんなこと当たり前のことだよね。
しかし、これが実行できていない人が実に多いんだ。
例えば、ここのスポーツクラブでも良く見かける光景なんだけど、ウエイト・トレーニングしている真っ最中に友達とおしゃべりをしている人を見かけるだろ?
あれは間違った光景なんだ。
おしゃべりできるような重さは日常生活で体験しているよりも重たい重さとはいえないでしょ?勿論、その効果は皆無とはいわないよ。
でも、それではみんなが満足するような効果を得ることはできないだろうね。
それに話しをしながらウエイト・トレーニングを行うということは安全面からいっても危険が伴う行為といえる。
中には大笑いしながらウエイト・トレーニングをやっている人さえいる。
それで『いくらやっても効果がない』と言ってくるんだからまったく始末に終えない。
もし、話しをしたいんならレストインターバル(休憩時間)の時や有酸素運動、ストレッチをやっている最中にしゃべればいいことだもんね?
筋力についてはドイツのT・ヘッティンガーが次のように報告している。

①最大筋力の20%以下の筋力を発揮するトレーニングではトレーニングを行っていても低下していく。
②最大筋力の20~30%の筋力を発揮するトレーニングではトレーニングを行っていても筋力は増加しない。(低下もしない)
③最大筋力の40~50%以上の筋力を発揮するトレーニングでは筋力は向上する。

いっておくけどあくまでもこれは筋力について唱えたことだからね。
持久力や柔軟性についてはまたの機会に説明するからね。


研修担当者
よし、次は『可逆性の原理』と『特異性の原理』だ。
『可逆性の原理』とは『トレーニングで得られた能力はトレーニングを行っている間は維持されるが、止めてしまうと徐々に消失していく』という原理のことだよ。
またトレーニングによって得られた運動効果というのはトレーニング期間が長ければ緩やかで、その期間が短ければ効果の消失がきわめて速いということも頭の片隅に置いておこうね。
だから可能な限り健康状態や体力に応じたトレーニングは続けていきたいものだよね。
しかし、同じ能力でも自転車に乗るといった技術的な能力は一度身につけてしまえば(運動中枢神経が技術を記憶するということ)長年自転車に乗っていなくてもある程度維持することができる。
これを非可逆っていうからね、ついでに覚えておこう。
『特異性の原理』とは『トレーニングの効果はトレーニングをした内容により、特異的に向上する』という原理のことだよ。
例えば、マラソンの選手がいくら高跳びの練習をしたって記録は改善されないでしょ?もっと、厳密にいえばトレーニングを行った関節の角度付近でしか筋力、筋持久力は高まらないし、発揮だされる力というのは普段、どれくらいの重さでトレーニングを行っているかによって異なってくるからね。
今、説明してきた『トレーニングの原理』というのはどれもこれも当たり前のことばかりだよ。
でも、この当たり前のことがとても大切なんだ。
どうだい理解できたかい?

研修生A
はい!

研修生B
はい!

研修担当者
おっ、いい返事だ!よし、お次は『トレーニングの原則』について話しを進めていくぞ!
トレーニングの原則には①漸進性の原則 ②全面性の原則 ③意識性の原則 ④個別性の原則 ⑤継続、反復性の原則があるぞ。
またトレーニングの原則は『トレーニングの五大原則』とも呼ばれている。
①漸進性の原則とは『トレーニングの強度や量は段階的に増加させなければならない』という原則のことだよ。
もし、急激に運動強度を増加させたとすると運動傷害を起こしてしまう可能性が高くなってしまうんだ。
②全面性の原則というのは『ある体力要素を向上させたいのであれば、できれば他の要素も同じ体力レベルにまで向上させなければならない』という原則のことだ。
体力というのは色々な要素で構成されているんだ。できる限る全ての体力要素を鍛えていった方が好ましいということだよ。
③意識性の原則というのは『トレーニングを行うにはその目的を良く理解させなければならない』という原則のことだよ。
各種のトレーニング理論を熟知してこそ大きな成果が期待できるんだ。
もし、スポーツ選手が何のためにトレーニングをやっているのかを理解していないでトレーニングをしているとしたら、得られる効果は少ないぞ。
また、傷害を起こしてしまう可能性も高くなってしまうんだ。
そういう意味ではインストラクターの果たす役割は大きいぞ。
④個別性の原則というのはトレーニングは『個人的な身体的・精神的特性』に応じて行わなければならないという原則のことだよ。
人間の身体は十人十色、人それぞれ微妙に相違があるんだ。当然、トレーニングメニューを作成するときもそうだよ。
10人いれば10通りのメニューが必要になってくるんだ。いいかい?10人全員が全く同じプログラムなんてあり得ないんだよ。
このことをよ~く理解しておいてくれ。
よし、最後に⑤継続、反復性の原則だ。
継続、反復性の原則とは『トレーニングの効果を得るためには継続的に行わなければならない』という原則のことだよ。
トレーニングの効果というものは一朝一夕(いっちょういっせき)に得られるものじゃないんだよ。トレーニングの効果は長期間実施することによって、初めて目に見える大きな効果を期待することができるんだ。
いかに優れたトレーニング施設や優秀なインストラクター、自分にあったトレーニングメニューがあったとしても続けなければ何の意味もないってことだね。
研修担当者 まぁ、今日はこんなとこかな。
一番最初にもいったように『トレーニングの原理・原則』について理解を深めるということは運動を行うときにも、運動プログラムを立案するときにもとても役立ってくるぞ。
今日、やったことを確実に理解しておいてくれ。

研修生B
はい!

研修生A
・・・・・・・。

研修担当者
おや?どうしたんだい?Aくん。
考え込んじゃって。

研修生A
あっ、いえ....
今日、勉強したことってトレーニングのことだけをいってるんじゃないような気がしたんです。

研修担当者
おぉー!良いところに気がついたね。
Aくんのいうとおりだね。今日、話してきたことは何も身体を鍛えるトレーニングについてのみいえることじゃないんだよ。
例えばこのことを勉強について当てはめて考えてみよう。
もし、みんなが今より多くの知識を身に付けて早く一人前のインストラクターになりたいんなら、日々、今よりも難しい勉強をしていかなければならない。
同じことを何度も繰り返し勉強していくことも大切だけど、それでは新しい知識は身に付いていかないだろ?
こんなことじゃいつまでたっても一人前のインストラクターにはなれないよね?
今より難しいことを少しずつ勉強していく、これが『過負荷の原理』に相当する。
そしてAくんが今の勉強をしなくなってしまったら確実に身についた知識は失われていく、これが②可逆性の原理に相当するんだ。
そして、Aくんが解剖学について知識を深めていきたいと思うのなら、解剖学そのものを勉強しないとダメだよね?勿論、生理学を勉強してもある程度、解剖学の知識は養えるとは思うよ。
でも、解剖学そのものを勉強していくことと比べたら遠く及ばないでしょ?
これが③特異性の原理に相当する。
原則についても同様のことがいえるぞ。
でも、原則についてはAくん、B子ちゃん自身が考えてごらん。
こんなことを考えることは一見、馬鹿げてると思うかもしれない。
でも、こんなことを一生懸命考えるということはいずれ自分の人生において役に立つ日がくると思うぞ。

研修生A
・・・・・・・。

研修担当者
それじゃあ、今日の研修はここまで!
次回も頑張ろうね!

研修生A
はい!ありがとうございました!

研修生B
はい!ありがとうございました!

a
『筋肉は適度に使うと発達する』『筋肉は使わないと萎縮する』『筋肉は使いすぎると萎縮する。』という法則は誰が唱えた法則か?
①ヘッティンガー
②ルー
③ケネス・H・クーパー
④ボルグ

②ルー

筋肉を鍛えるためには(  )~(  )%以上の負荷を用いる必要がある。

40、50

自転車の乗り方など、一度、身に付けた能力は長期に渡って維持される。このことを何というか?

非可逆

『トレーニングの強度や量を段階的に増やしていかなければならない』このことを何というか?下記より選べ。
①全面性
②漸進性
③過負荷
④段階性

②漸進性

トレーニングプログラムは個人個人によって異なるが、トレーニング開始当初は特に気にする必要はない。

気にしてください。(^o^)

水泳を毎日行っている人はスタミナも筋力も高い傾向にある。

スタミナは高い傾向にありますが、筋力はそうでもありません。

< トレーニングの効果を得るためには優れたインストラクターと最新型のマシーンがあれば良い。

必要条件ではありますが、 充分条件ではありません。

インストラクターはクライアントに対し、最も適した運動プログラムを提供さえすれば良い。

それだけではいけません。

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運営者情報

当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。 フィットネスクラブ、体育施設、大学などでトレーナーとして18年間活動してましたが、約10年前にカイロプラクターとして第二の人生を歩み出しました。 そして2016年4月に第三の人生を歩み出しました。
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