肩関節の仕組みについて

研修担当者
おはよう!最近、とても暑いけどバテてない?

研修生A
今のところ、バテてはないんですけど、あまり食欲がなくて....

研修担当者
もう、それはバテてるんだよ。
ちゃんと食べないとそのうちどこかのインストラクターみたいに6日間も風邪を引いて休むことになるぞ。(み、耳が痛い....編集長)

研修生A
はい、気をつけます....

研修担当者
よし、今日はそんな君に元気がでるお知らせがあるよ。

研修生A
えっ、なんですか?

研修担当者
今日から君と一緒に勉強することになった研修生が一人いるんだ。仲良くしてあげてね。

研修生A
あっ、はい。
分かりました。

研修生B
こんにちは!
宜しくお願いします!

研修生A
あっ、は、はい。
こちらこそ(おっ、女の子だ)。よ、よろしくお願いします。

研修担当者
かわいいだろ?
Aくんの好みのタイプじゃないの?

研修生A
な、な、何をいっているんですかっ!

研修担当者
むきになるところが怪しいな。
まっ、いいや。
B子ちゃんは都内の体育大学に通う、現役の女子大生だよ。
将来、エアロビクスを専門にやっていきたいらしいんだ。
いいライバルになると思うからお互い負けないように頑張るんだよ!

研修生A
はい!

研修担当者
今日からキネシオロジーという分野を勉強していくよ。キネシオロジーは人の動きを分析する学問のことだよね。
似たような言葉でバイオメカニクスというのがあるけど、バイオメカニクスとは単に動きを分析するだけの学問なんだけど、キネシオロジーは『動きを分析することでリハビリなどに応用していく』という意味も含まれている幅広い学問なんだ。
今回の分野は前回、宿題で出しておいたプリントがベースになるんだけどちゃんと覚えてしてきたかい?

研修生A
はい、一応すべてやってきました。
ただ、色々あってややこしいですね。
理解するのが大変でした。

研修担当者
そうかもしれないね。
でもね、前回もいったと思うけど理解するということはすごく大切なことだとは思うんだけど、あまりヒステリックになる必要はないと思うぞ。
時には少々理解できていなくてもどんどん勉強を進めていくことも大切だからね。
理解していても覚えていなければ意味がないだろう?勉強は思考と暗記の繰り返しだからね。
よし、さっそく勉強を進めていくぞ!今回は肩関節の構造についてだ。
キネシオロジーを学んでいく上で肩関節の仕組みを理解することはとても重要だからね。
なんせ、肩関節の構造を理解することができたら、キネシオロジーを3分の1制したといってもいいくらい...
イヤそれは言いすぎか...
コホン、もとい!肩関節はそれくらい重要なところだからね。気合を入れて勉強していこう!

研修生A
はい!

研修生B
はい!

研修担当者
肩関節の特徴はその広い可動域と不安定性にあるんだ。
肩関節は上腕骨と肩甲骨との間にあるんだ。
上腕骨の上の方に大きな丸い部分があるんだけどそこは骨頭(こっとう)っていう部分だからね。
この骨頭が肩甲骨の関節窩(かんせつか)という溝にはまり込んでいるんだ。
ただ、この肩甲骨の関節窩は股関節のそれとは違い、あまり溝が深くなく、しかも安定性が悪い。
つまり、骨頭と関節窩の接する面積が少ないってことだね。まぁ、だからこそ可動域が広いとも言えるんだけどね
あっそうそう。
肩関節と股関節のような構造の関節を球関節(きゅうかんせつ)っていうから、覚えておいてね。(図1参照)

image043 (図1)肩関節の構造

研修担当者
今まで話しを聞いてたからなんとなく分かったと思うんだけど肩関節は非常に傷害が発生しやすい場所なんだ。ここでちょっと質問するよ。
肩関節の代表的な障害ってなんだ?

研修生A
・・・・・・。

研修生B
脱臼やインピンジメント症候群ですね。

研修担当者
おおっ、脱臼はともかく、インピンジメント症候群を知っているとはさすが現役!

研修生B
いえ、そんなことないです。この前、たまたま学校の授業の中で出てきただけです。

研修担当者
イヤイヤ、たいしたもんだよ。Aくんは聞いたことあるかい?

研修生A
いえ、初めて聞きました。スミマセン....。

研修担当者
いいんだよ。
まだ知らなくて当然だからね。
よし、インピンジメント症候群についてはもう少しあとで解説するとしよう!

研修担当者
さっきもいったとおり、肩関節はその広い可動域ゆえに実に様々な動きができるんだ。
屈曲、伸展、外転などだよね。これは前回、プリントでやったことだからさらっと流すからね。
今日はこの動きを司る筋肉について説明していくぞ。
よし、まずは肩関節の屈曲からだ。屈曲というのは気をつけの姿勢から前へならえを行うまでの動きといったほうがイメージしやすいかな?
この屈曲動作を行うときに主に作用する筋肉は三角筋、大胸筋、烏口腕筋(うこうわんきん)だ。
三角筋はちょうど肩にあたる部分なんだけど、この三角筋は3つのヘッドで構成されているんだ。
前部、中部、後部って具合だね。屈曲動作では主に三角筋前部が使われるからね。
あと大胸筋だけど、肩関節の屈曲動作では主に上部(鎖骨部のこと)を使っているんだ。
烏口腕筋は脇のした辺りにある筋肉だよ。
よし、こんな具合に解りやすいグッドな一覧表を載せるから、また暗記しておいてくれ!
あと筋肉図や前回渡しておいたプリントも合わせて参照すると覚えやすいぞ!

 
 肩関節の動き 動きに伴う筋肉
屈曲に関与する骨格筋 三角筋前部、大胸筋上部、烏口腕筋(うこうわんきん)
伸展に関与する骨格筋 広背筋、大円筋、小円筋、三角筋後部
内転に関与する骨格筋 広背筋、大円筋、大胸筋
外転に関与する骨格筋 棘上筋(きょくじょうきん)、三角筋中部
内旋に関与する骨格筋 肩甲下筋(けんこうかきん)、大胸筋、広背筋、大円筋
外旋に関与する骨格筋 棘下筋(きょくかきん)、小円筋
水平内転に関与する骨格筋 大胸筋、三角筋前部
水平外転に関与する骨格筋 三角筋後部

研修担当者
まぁ、ざっと、こんなもんだ。どうだい?

研修生A
は、吐きそうです....。

研修生B
Aくん、大丈夫?

研修担当者
あっ、大丈夫だよB子ちゃん。いつものことだから。

研修生A
(ひ、ひどい....お、おえっ)

研修生B
たしかあと描円運動(びょうえんうんどう)という動きもありますよね?

研修担当者
おおっすごい!
よく知ってるね。
そのとおり、描円運動という動きもあるよね。
描円運動という動きは屈曲、伸展、内転、外転、水平内転、水平外転に関与する筋肉が複合的に且つ、連続的に使われることによって起きる運動動作だね。

研修生A
つまり、描円運動って腕をグルグル回すってことですか?

研修担当者
そのとおり、肩関節を中心に上腕をグルグル回す動作のことだよ。描円運動を行うことで実に多くの筋肉が使われることになるんだ。
でも、だからといってダンベルを持ってグルグル振り回すようなことをしてはいけないよ。
そんなことをしたら一発で肩関節を痛めてしまうからね。

研修生A
ダメなんだ...

研修担当者
(やっぱり考えてたか...)
よし、ここまでは肩関節の動きと筋肉の名称について説明してきたけど肩関節の動きを考える上で肩甲帯(けんこうたい)の動きを見逃すわけにはいかない。
なぜなら肩関節の動きだけでは屈曲を始めとする様々な動作を行うことができないからだ。
まずは図2を見てくれ、肩甲骨の基本的な動きだよ。

image044

(図2)肩甲骨の基本的な動き

研修担当者
いいかい。次は肩甲帯の動きに伴う主な筋肉を列挙するよ。

 

 肩甲骨の動き 動きに伴う筋肉
挙上 肩甲挙筋、僧帽筋上部、前鋸筋(ぜんきょきん)
下制 小胸筋、僧帽筋下部
外転 前鋸筋
内転 菱形筋(りょうけいきん)、僧帽筋
上方回旋 僧帽筋上部、前鋸筋、菱形筋
下方回旋 菱形筋、僧帽筋下部
研修担当者
とまぁ、こんなところだ。
さっきもいったと思うけど肩関節の動きと肩甲帯の動きは切っても切り離せないからね。
例えば肩関節の外転動作をしようとするときに肩関節では棘上筋、三角筋中部が使われ、肩甲帯では外転、上方回旋および挙上という動作が複合的に起きていて、そのとき使用されている筋肉は肩甲挙筋、前鋸筋、菱形筋、僧帽筋などだ。
よし、その他によく知られている肩関節の動きと肩甲骨の動きの関係を表した表を出すからこれもまた良く覚えておいてね。

 

 上腕骨の動き 肩甲骨の動き  
屈曲  外転、挙上、上方回旋
伸展  内転、挙上
外転  上方回旋、外転、挙上
内転  下方回旋、内転
内旋  外転
外旋  内転、挙上、上方回旋
水平内転  外転
水平外転  内転

研修担当者
さぁ、今日はかなり濃密な研修になってしまっているんだけど、あともう少しで終わりだからね。頑張ろう!
さっき、出てきた『インピジメント症候群』を説明するよ。
今まで話しをしてきたとおり、肩関節は安定性が悪い。
だから肩甲下筋、棘下筋、小円筋といったいわゆる回旋筋群がこの安定性を高めているんだ。
しかし、この筋肉群の力は非常に弱くなりやすい部分でもある。もし、この筋肉群の力が弱くなったら、肩関節の安定性が悪くなり、棘上筋腱の部分が激しく痛むようになるんだ。
それがインピンジメントだよ。
あっ、ちなみに四十肩、五十肩なんかもインピンジメントの一種だと言われているからね。
覚えておこう!(図3参照)

image045

(図3)肩関節とインピンジメント症候群の発生場所

a

『人の動きを分析することにより、リハビリなどに応用していく学問』のことをなんというか?

キネシオロジー

肩関節の特徴を2つ述べよ。

広い可動域、不安定性

上腕骨上方にある(    )が肩甲骨の(       )にはまり込み(   )関節を作り出している。

骨頭、関節窩、肩

肩関節に於いて、上腕骨の代表的な働きを全て記せ。

内転、外転、屈曲、伸展、水平内転、水平外転、内旋、外旋

肩甲帯に於いて肩甲骨の代表的な働きを全て記せ。

挙上、下制、内転、外転、上方回旋、下方回旋

肩関節周辺にある筋肉の力が低下することにより発生する代表的な障害を答えよ。

インピンジメント症候群

上記より、この障害は主に(        )、(        )、(         )といった筋肉の力が低下することによって起こると考えられている。

小円筋、肩甲下筋、棘下筋

インピンジメント症候群は主に(            )で発生するといわれている。

棘上筋腱

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当サイトの編集長の
佐藤伸一(さとうしんいち)です。
フィットネスクラブ、体育施設、大学などでトレーナーとして18年間活動してましたが、約10年前にカイロプラクターとして第二の人生を歩み出しました。
そして2016年4月に第三の人生を歩み出しました。
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